違憲審査制と裁判所

憲法は国家の基本法である、条令や法律、法令、処分などよりも上位にある最高規範とされています。違憲審査制は、法令やその他の処分が憲法に適合しているかを審査する制度です。この手続きを違憲審査と呼び、その権限が違憲審査権です。
違憲審査権には、抽象的審査制と付随的審査制があります。
抽象的審査制は、特別な機関(憲法裁判所)で、具体的な事案から離れて抽象的に違憲審査を行うタイプです。付随的審査制は、通常の裁判所が具体的な訴訟事件を裁判する際に必要な限度で違憲審査を行います。通説では、日本の違憲審査権は付随的審査制と言われています。
違憲審査権が及ばない分野は存在し、憲法の明文上の限界、国際法上の限界、自立権に関する行為や統治行為、自由裁量に関する行為など憲法解釈上の限界など、「司法権の限界」と呼ばれる分野には違憲審査権が及びません。
違憲審査権は、最高裁判所の権限の一つですが、下級裁判所も行使できます。これは、付随的審査制では違憲審査権は司法に含まれていると考えられること、憲法第81条の「終審裁判所」は違憲審査を前提としていること、裁判官には憲法尊重擁護義務があることから、下級裁判所も違憲審査権を行使できるとするのが通説になっています。

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