これってどうなの?司法消極主義

違憲審査制のあり方をめぐって、裁判所が立法機関である国会が下した決定を最大限に尊重して、違憲性があることが明確でない限りは審査を行わないという考え方のことを、司法消極主義とよんでいます。
これは、国会は選挙によって選ばれた国民の代表者からなる組織であるため、選挙で選ばれたわけではない裁判官は抑制的であるべきだという考え方や、憲法が司法・立法・行政という三権分立を定めている以上は、司法だけが突出すべきではないという考え方などが根底となっています。
いっぽう、司法積極主義とよばれるものもあり、これは文字通り、憲法を守るという趣旨からは、むしろ裁判所が積極的に独自の憲法論を打ち出したほうがよいとする、対極的な考え方のことです。
わが国の場合、裁判所に違憲審査制による権限が認められているとはいっても、それは訴訟によって具体的な事件について憲法への適合性が争われている場合についてのみ行使できるものとされています。
そのため、訴訟においても裁判所は合憲・違憲というところまで踏み込まずに、その前段で憲法判断そのものを回避したりする場合があることから、どちらかといえば消極主義のほうに傾いているのではないかとみられています。

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