司法裁判所型違憲審査制を考える

違憲審査制とは、法律や処分などが国家の最高法規である憲法に合致しているかどうかを審査する制度のことで、世界的に見ると、大きくは憲法裁判所型、司法裁判所型という2つの系譜に分かれています。
憲法裁判所違憲審査制は、司法機関も含めて、国家の他のあらゆる機関から独立した憲法裁判所を置いて、ここで違憲審査の権限を行使するというものです。このため、憲法判断は抽象的に、幅広い分野にわたって行われるため、いったん判決が出れば、その内容が他の国家機関を拘束するというかたちになります。ドイツ、イタリア、フランス、スペインなどの欧州大陸にある国々で主に採用されていることから、大陸型ともよばれることがあります。
いっぽう、司法裁判所型違憲審査制というのは、一般的な裁判も取り扱う司法機関が違憲審査制を行使するというものです。憲法判断はある特定の事件に限定して行われるという特徴があり、判決についても、基本的には対象となった事件に限って影響があるということになります。これはアメリカの連邦最高裁判所の違憲審査制が典型的なものとなっています。
わが国においても、日本国憲法下では三権分立の考え方が徹底されるとともに、違憲審査制についてはこの司法裁判所型が採用されています。こうした制度的な制約から、最高裁判所などが違憲の判決を下すことはほとんどなく、消極性が目立つとされています。ソファー

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